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2012年7月 6日 (金)

「ダリ(ジル・ネレー/タッシェン)」

最近、オークションで落ちないぜ。などと思いつつ入札していたら。一瞬でかなりつり上がっていたのに気づかず、連打して一気に高値で落としてしまった(笑)。それでも、相場に比べればかなり安いからよかったようなものの、気をつけないと。

「ダリ(ジル・ネレー/タッシェン)」を読む。ニュー・ベーシック・アート・シリーズの1冊です。
さて。ダリといえばサルバトール・ダリ。シュールレアリズム画家として有名な人です。
個人的には、美術作品では「何だか分かるもの」というか、精緻を尽くした美麗な作品が好きですが、それとは全く逆の方向=なんだかさっぱり解らないけど凄いもの、も好きです。日本だと岡本太郎氏の作品、特に太陽の塔とかは凄いですよね。 これが、ピカソとかのキュビズムになると、高度な理解力が必要となって、ぱっと見の凄さというものが失われるような気がします(あの絵は数学的すぎるというか、知能テストを受けているようだ)。ルノワールとかのわかりやすく感じられるものの方が、良いです>その究極の方向性に、今の日本の萌えイラストはあるのかもしれません。
しかし、確かな画力と精緻な絵であるにも関わらず、明らかに異様な「何を言いたいのかさっぱり解らない」絵があると、それはなかなかに衝撃的ではないのか。そんな、歪んだ絵画の世界がダリの魅力ではないかと思います。
私が最初に見たダリの絵は有名な「燃えるキリン」でした。割と粗っぽく描かれた人体のようなもの。背中にはつっかい棒。体には引き出し、そして、背後には鬣の燃えるキリン。この本にも解題が付いていますが、「引き出し」モチーフに関するものであり、その他の同モチーフとの作品の違い、この作品の異様さについての解題は得られていません。
全体的に、ダリの人物史や精神分析的な解題に沿って作品を解説していますが、そういった解説が「なるほど」と思うものもあれば、何つまんないこと書いているの?的な物もあります。その辺は、ダリという奇矯でならした人物に対するヨーロッパ的な観点からの解題として書籍に編まれる不変的な物を持っているのかもしれませんが。そんな事とは関係なく、この本をペラペラとめくって、四次元的に展開される異様な空間、最近のSF的、ファンタジー的モチーフを用いたCDジャケットなどに見られるデザイン的な構成の一歩先を行くイメージ。溶けてゆく世界。壊れる空間。そんなものを感じながら、その物語性に思いを馳せるのも面白いかと思います。
何より、値段の割に収録点数が多く、他の本屋でよく見る書籍では「アレがないじゃないか」というものが多いのですが、この本にはあんまり熱心でないファンの私が「見たかった」作品はみんな入っていたので、その点で買いです。それ以上の人は、もっと同じタッシェンの高い書籍を買うと幸せになれるでしょう。

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