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2012年7月15日 (日)

「怪盗アマリリス(和田慎二/朝日ソノラマ)」全8巻

「怪盗アマリリス(和田慎二/朝日ソノラマ)」全8巻を読む。
今は亡きソノラマ版ですが、白泉社版(全14巻)も絶版なのでメディアファクトリーさんあたりで全集とかやって欲しいところですが。
ということで、アマリリスですが、ソノラマ版1巻にも収録されている「快盗アマリリス」という短編が元。最初に読んだのは20年以上前ですが(笑)、コメディ的な描写とシリアスなストーリーラインがハードな作風が多かった和田氏の作品の中では異質でよく覚えていたものです。そのため、スケバン刑事で信楽老が現れた時に「昔、アマリリスが倒したはずでは?」となったものです。
そして、白泉社で連載版がスタートするのですが、こちらは当時全くフォローしておらず今まで読まずじまいでした。「超少女明日香」の映画編や、亜里砂やムウ・ミサの登場する番外編「アルカディア作戦」など、読みたい話はあったのですが、いかんせん和田氏の作品はハードな展開とアレなラストが苦手なため、自分の手元にあるのは「明日香」くらいなものなのでした。
で、最近、MF版の明日香を読んでアマリリスを読みたくなったので買い集めましたさ。面白かったです。コメディ基調の学園もので、怪盗で、というラインは個人的に好きなパターンですし。しかし、内容は2転3転。まず、アイドル歌手になる。これでアマリリス、奈々、ナナの3種類の顔をもつ女の出来上がり。更にアマリリス騎士団という男子キャラの活躍の場を作る。学生が映画を撮ることにより、膨大なネットワークを作る。この辺の学生ネットワークの話は、ある意味スケバン刑事のラストの方で用いたアイデアと似たものだと思いますが。残念なことに、後半、学園ものとしての面が完全に忘れ去られてしまったので、伏線だけ置いておいて、何もなりませんでした(笑)。
あと、黒のオークションという敵組織を前面に出したものの、これに絡む設定自体を大きくしすぎたために、元々あった日本国内の組織の話と時系列的に変な感じになってしまって、話の流れとしては面白く読めるのですが、改めてその辺の描写を読み返すと、違和感の残る結果になっているのが残念です。初代アマリリスが「生きていたら(ナルシスを)恨んでいるはず」という伏線も描写に結びつきませんでしたし。
そんなわけで、非常に面白い作品だと思うのですが、終盤の展開は明らかに当初の伏線を活かしたものではなく、作者お気に入りのアクション編で突っ走ってしまうという結果になったのは残念かと思います。
ただ、ストーリーの重要なターニングポイントとなった「映画編」で「超少女明日香」との相似性を指摘したことにより、そのラストが「明日香のラストが描かれたら、こんな感じだったんじゃないかなー」というものになって、それはそれで「面白い遺産となったなー」と思われます。
いや、アマリリス単体でも、個人的にはピグマリオと並ぶハッピーなラストの作品であり、大変お薦めの作品だと思いますが(笑)。

でも、アマリリス・ママさんはともかく、スガちゃんは一緒につき合って、これからどう生きていくつもりなのかしら。スガちゃんも、その気になれば簡単に物語のヒロインになれるレベル(というかヒーローの方が合っているかもしれませんが)なのに、相手が居ないままというのも寂しかったかなーとか。まー、本来なら、また別の作品に出すつもりだったのでしょうが。出来たら、明日香VSスガちゃんの家政婦対決とか見たかったような気もします。まー、すべてがかなわないとわかっているから、好き勝手なことを書けるようになったのかもしれませんが。

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