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2013年10月20日 (日)

「マン・マシンの昭和伝説(前間孝則/講談社)」上巻

「日産名車」のプリンスホーミーのジャンク品を修理中。ミニカーも素材と考えて改造用とか、ストックしているけど。これは単純に入手難で手に入ったものの……というもの。後部バンパーが欠損とかなので、まるごと作ってますが。1/43と小さいから、適当でも何とかなるわな(でも、戦車に比べると面倒か)。

「マン・マシンの昭和伝説(前間孝則/講談社)」上巻ようやく読み終わり。
上巻だけで754ページとか、どこの京極夏彦だよ、という感じの技術史本。中川良一(プリンス→日産)、中村良夫(ホンダ)、長谷川龍雄(トヨタ)の三人を中心に、飛行機の技術者が戦後の自動車産業で重要な役目を背負っていく様を描いています。むろん、中心派この三人ですが(それゆえ、スバルの百瀬などは扱いが少ない)、飛行機にしても自動車にしても関係者に対する描写、それらの人々や事項に関する数々の証言などを含めているため、登場する人物の数は膨大になっています。
上巻は三人の紹介から始まって、戦中の「誉」についてから、高々度戦闘機や排気タービン、ジェット戦闘機などの「戦争中に開発が行われていた軍用機」に焦点を当てて開発史が語られます。が、これがまた膨大な資料と証言を引用していて。特に「誉」については多くの人が関わっているため、戦後の証言も膨大になっており、それをいちいち引用して良い点・悪い点をあぶり出していくという。かなり濃いモノになっています。一次資料には入手困難なものも多いので、この膨大な引用は手軽に脳内検証ができるというもので。特に、軍事関係の書籍では良い話が多いのと、パイロット側からの話や実際の戦績などから見た評価になりがちですが。こちらは、関係した技術者や軍関係者の証言が多く、非常に興味深いモノとなっています。
また、「誉」の問題点についても、単純に量産時の工場側の技術レベルの「低下」という事で片付けずに、一つ一つ丁寧に解説されており、いかに戦中の日本の大勢が酷かったかということがわかって……驚愕でした。日本の飛行機技術は欧米と肩を並べていたと言われていますが、その実情を紐解くと、なんというか、びっくりです。
烈風についてのエピソードも堀越氏の方から見たときと中川氏の方から見たときでかなり違っていて、なんともかんとも。烈風の失敗は誉のせいと堀越氏はあちこちで言っていますが、まー、天才と言われた堀越氏が戦中に作ったのは雷電ですからねー。
その後の高々度戦闘機関係はもっと酷くて、戦争後期の高性能と言われる戦闘機や試作機たちの実態は、軍用機関係に書かれているような華々しいものでは……。
ちなみに、上巻はクラウンやスカイラインといった国産乗用車が開発されるまでのあたりが書かれています。
しかし、三菱は飛行機以外にも仕事があったから技術者の流出はありませんでしたが。中島飛行機や立川飛行機の技術者のその後は大変なことになっていますなぁ。そして、既存の自動車関係の技術者の影の薄さというか、これらの飛行機関係の技術者のその後の活躍振りというか……その辺は下巻にて(多分)。

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