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2014年4月26日 (土)

「サイボーグ009 完結編 conclusion GOD'S WAR(石ノ森章太郎、小野寺丈、早瀬マサト、シュガー佐藤/小学館)」5巻

体調不良で早く帰りたいときに限って、トラブルが舞い込んで来て、尻ぬぐいのために大変な目に合う、という。パターンだな。

「サイボーグ009 完結編 conclusion GOD'S WAR(石ノ森章太郎、小野寺丈、早瀬マサト、シュガー佐藤/小学館)」5巻完結です。
えー、中盤から、神による攻撃にサイボーグ戦士が手も足も出ずに……という展開でしたが。「天使編」「神々との闘い編」でおなじみの001による「新しい力」以降もピンチの連続ということで。なんか、陰惨な描写が続くのが、009らしくないといえばらしくないイメージです。なんというか、最初の個々のサイボーグのエピソードに比べると、集合してからのエピソードはストーリーが「あらすじ」めいていて、盛り上がりに欠けるというか、単純に「負けた」「勝った」という描写になっている気がして。敵方にキャラクター性がまったくナイのも、そう感じさせる要因かもしれません。最初の完結編であるミュートスサイボーグ編のように敵キャラ一人一人のキャラクターが立っていたら……という点だけでも違った作品になったのではないかと。
すべてが漠然としていて、ストーリー的なギミックがないというか、ガジェットが並べられているだけというか。
何が違うのかと言われると、やはり、キャラクター的な要因が後半に行く程希薄になっていく気がするのが問題かと。石ノ森氏の残した設定や構想がこの作品として昇華しているのでしょうが、石ノ森氏が残せなかった「物語」を創作するのは、やはり、もっと創作のプロの力を結集するような行為が必要だったのではないかという気もします。小野寺氏の才能云々というより、おそらく、残されたネタをストーリーに落とし込むことにこだわりすぎて、創作という生き物のような流れに乗り切れなかったのではないかという感じが。おそらく、構想は構想であり、そこに行き着くまでの流れはもっと思いつきで膨らませて良かったのではないかと。元の構想は漫画版10巻でしたから、やはり、構想としての骨子をそのまま再現しすぎたのではないかと。
オチは天使にまつわる世界的な異変が、宇宙と次元を股にかけた壮大な設定により説明されています。このあたりは、そっち方面に行くとサイボーグ009をよりシンプルに組み直したような作品である、「幻魔大戦」の構想が入り込んだのかも知れないかと思ってしまいます。神がかっているというと、石ノ森版・幻魔大戦に関する構想なんかも含まれるのかと思ってしまいますが、あちらはどちらかというと、平井版の主人公が神がかっているのか……。
閑話休題。
ラストが、まるで某宗教の勧誘員が持ってくるパンフレットに載っている天国の図のようなのも気になりました。まぁ、いろんなものを超越するラストなので、その結果はああ言うことなんでしょうが、009の持っている重苦しいテーマとの遊離が。ラストということならそれでいいのか?
でも、これまでの未来世界の話と食い違っているからねぇ。
まぁ、009のラストと言えば「ミュートス・サイボーグ編」「地下帝国ヨミ編」があるわけで、確かに、ブラックゴーストとの闘いを描いた、初期の作品群のストーリーのまとまりの良さは素晴らしいですし。それでも、009の物語を読みたいという欲望はあって、その後の単発作品も好きですし。何とも言えませんが。やはり、サイボーグ戦士が未来人であるというプロローグから始まることにより、設定を大幅に変えた今作は、逆に、これまでの石ノ森漫画版とはパラレルワールドとして最初から捉えるのが妥当なのかもしれません。そして、石ノ森氏はそこまで計算に入れて、新たなる物語として神々との闘いというものを描こうとしたのかもしれませんし。それ故、過去とのしがらみとか、相違点などという概念は横に置いて、神と天使の概念とかガジェットの面白さを踏まえつつ、この作品を009の最終章としての可能性の一つとして楽しむのが良いのかと。別視点では、そのガジェットを用いて、過去の009の直接の続編の可能性として、天使編の続きを妄想してみるとかね。

さて、こうなってくると小説版はどうしようかねぇ。

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