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2014年5月31日 (土)

「日本軍用機総覧(新人物往来社)」と日本の工業力

金曜日は疲れて寝オチ、というのが最近のパターンですが。
目が覚めたので、書く。

「日本軍用機総覧(新人物往来社)」を読む。
別冊歴史読本の戦機シリーズです。1冊で陸海軍の一通りの飛行機が網羅された本で、「帝国陸海軍の軍用機を俯瞰する」という面では非常にわかりやすく、コストパフォーマンスに優れた本になっています。実機解説もコンパクトながら、種別毎にまとめられており、発展系もわかりやすいです。
ただ、このシリーズ全般に言えることですが。基本的に「歴史を紐解く」系の本が母体であるため、機体のディティール等に関してはあまり鮮明でない写真が1枚ということが多く、有名機でも小さな図面が付されているくらいで、正直「知っている人は何となく想像が付く」レベルです。まー、その辺は前に書いた学研のムックも似たり寄ったりですが。こちらの方が、より「技術的な機体解説」ではなく「歴史的な機体解説」(<変な言葉であるがニュアンスで察してくれ)になっています。また、最新の解説はわりと辛辣なものが多いですが、この本では事実が淡々と述べられている感じです。
また、航空機の関わった戦局に関する記事が半分位を占めており、やはり歴史重視の作りになっていることがわかるというか。そっちの記事の方が興味深い事実が多く、参考になります。餅は餅屋。日本が陥った戦術的な問題点や特攻に関する記述など、正直、目を覆いたくなるような事実がはっきりと解説されており、いかに日本の軍部が無謀なことを行っていたか良くわかって、暗惨たる気分になります。まー、実際起こったことですから、よくまとまっていることや、一般的な戦記解説よりも的を絞った(というか、生々しい)解説であることから、一読の価値はあると思います。歴史を直視するという意味でも。

しかし、航空機関系の資料を読んでいると、子供の頃に聞いていた「日本の航空機の素晴らしさ」にかなりの虚構が加わっていたというか。設計的に素晴らしいものが出来ても、それを量産する能力が日本にはなかったことがはっきりして、驚くものです。そういう意味では、戦後の日本が、そのあたりを反省してアメリカをお手本に世界に冠たるモノ作り王国へと脱皮したことが、また、スゴイというか。確かに、戦後すぐにアメリカに輸出された日本の製品は「安かろう悪かろう」であり、カメラ関係にしろ、車にしろ、精度や量産品質維持に関してはお粗末だったことが当時の記録からもわかりますし。
「蒼き鋼のアルペジオ」で日本に新型魚雷の量産能力がないという話が出てきますが。工業力の衰退ということがどういうことなのか。わかったような気がします。

ちなみに、今も、日本の生産現場ではそういったことと戦っている人たちが沢山居て、メーカーの淘汰というのはその戦いの趨勢の結果だというのは。一般人にはあまり知られたくない秘密だよ(笑)。

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