ホームページ

  • 虚弱庵
無料ブログはココログ

twitter

  • twitter

« 「未踏召喚://ブラッドサイン(鎌池和馬/KADOKAWA)」3巻 | トップページ | 「G・A・P~転居先不明郵便課~(夏元雅人/少年画報社)」1巻 »

2015年9月 6日 (日)

「岡本太郎と太陽の塔(平野暁臣/小学館)」

「岡本太郎と太陽の塔(平野暁臣/小学館)」を読む。
日本万国博覧会(大阪万博)の太陽の塔に絞った資料本です。
理系的な見方をしてしまうと。
値段の割に写真や図面などの資料が少なく、知識人によるコラムやポエムのような解説などの資料というより感性的な部分がちょっと多かったナー、というのが本音。内部写真にしても、アップで芸術的な写真が多く、全体を俯瞰するというか、記録写真的に正確な構図で全体を撮影したものが少なくて、その辺も期待して買っただけにちょっとガッカリです。
構成が飛び飛びでわかりにくいのも難。
と、最初に期待はずれだったところを挙げておきましたが。
全体としては、おそらく、太陽の塔に関する大変詳しい資料になっていると思います。いささか芸術的すぎるものの、内部の人の流れに沿った展示も一通り掲載されていますし、腕の中の非常通路とか、本来非公開の部分についても写真があったりします。
また、ラフスケッチなどの「資料」も多いです。アウトラインと内部通路がわかる建築図面も付いています。個人的には図面好きなので、部分図とか、実際の工事に使われたであろうものとか、建築図面がもっと沢山載っていたら良かったのですが。解説も岡本太郎側の公式書籍だけあってガイドブック的で、大屋根作った丹下健三との確執なんかについてはまったく触れられていませんなー。
しかし、テーマ館を含む当時の内部写真の綺麗さは、さすがにクラクラしますね。この辺りは、パビリオンの数が多いため、公式写真集などの書籍でもあまり触れられていなかったりして、貴重なのかも。また、太陽の塔を含む万博の風景もスゴイですね。特に、夜景は「おかしい」と言ってもいいくらいの近未来感であり、1970年の作品なのに近未来というオソロシイ世界かと思います。
当初案の「青春の塔」が「螺旋階段」だったというデザインも見て見たかったですが(スケッチの中にある螺旋階段のことを指しているのだろうか?)
やはり「岡本太郎」という芸術科を抜きにして語れないため、全体の構成は「芸術的」なものになっており、工学的な「記録」としての側面はいささか弱いですが、「太陽の塔」を俯瞰するという意味では、万博の総合本ではありえない情報量となっているので。やはり、多少高価でも太陽の塔が好きなら押さえておくべき本とか思います。

ちなみに、私にとっての太陽の塔は。前にも書きましたように、年齢的に万博には行けなかったため、高速道路のジャンクションを抜けた瞬間に目に入ってくる謎のモニュメント、という感じですね。それでも、外側だけでも保存される努力が払われたために、それを見る事が出来た、というのは喜ばしいですね。
逆に、地下の「第四の顔」を譲り受けながら、管理怠慢で紛失した神戸市は追跡調査くらいしっかりやらないと、単なる犯罪集団としか(知らぬ存ぜぬで通るなら、警察はいらない)。施設解体の廃材と共に廃棄処分されたと思われる、とかでもいいので、ちゃんと調査委員会を組織して結果を公表することが、公共団体としての最低限の良心だと思います。日本の宝と言ってもいいものですよ。もしかしたら、業者を辿って、ゴミ捨て場の下から発掘される可能性だってないわけじゃないですしね。

« 「未踏召喚://ブラッドサイン(鎌池和馬/KADOKAWA)」3巻 | トップページ | 「G・A・P~転居先不明郵便課~(夏元雅人/少年画報社)」1巻 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/586276/62225834

この記事へのトラックバック一覧です: 「岡本太郎と太陽の塔(平野暁臣/小学館)」:

« 「未踏召喚://ブラッドサイン(鎌池和馬/KADOKAWA)」3巻 | トップページ | 「G・A・P~転居先不明郵便課~(夏元雅人/少年画報社)」1巻 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最近のトラックバック